生活者の視点から考えれば、相対主義か絶対主義(普遍主義)かなんて問いに意味はない。ただ生きるのではなくて、どう生きるのか、よく生きるにはどうしたらいいのかという切実な問いに生きる中では、それぞれに意味がある。
大学時代にカントを読んだことは、単なる知識欲以上に切実な問いの答えを考える、求めるためだった。自分は、中江丑吉的な視点で本を読んできたし、今も同じように読んでいると思う。
ブッダのエピソードを読んでも相対的な考え方の意義はわかるし、現代思想の歴史を学んでもそうですが、相対主義か普遍主義かなんて問いに陥るのは、生活者の視点で読んでいないか、読んでもよくわかっていない証拠だと思う。